前回は、特徴量探索をどのように進めるかを考え、最初の特徴量として平均スタート(平均ST)から調べることにしました。
今回は、実際に平均スタートを集計してみた結果と、そこから感じたことについて書こうと思います。
まずは平均スタートを集計してみる
最初に調べたのは、履歴データベースに保存している選手ごとの平均スタートです。
集計してみると、全体の平均は0.178。
中央値は0.170という結果になりました。
数字を見たときの感想は、
「まあ、こんなものだよね。」
というものでした。
競艇を見ている感覚では、平均スタートは0.15〜0.20くらいの選手が多い印象だったので、特に意外な結果ではありませんでした。
もちろん、この数字だけで何か新しいことが分かったわけではありません。
ただ、これから特徴量を考えていく上での基準となる数字は把握できたと思いました。
まずは全体を知る。
そんな最初の一歩でした。
平均だけでは足りない気がした
もともと自分も、競艇を予想するときに平均スタートだけで判断していたわけではありません。
もちろん参考にはしていました。
でも、それだけでスリット隊形を予想できるとは思っていませんでした。
だからこそ、平均スタートを集計したあと、
「やっぱり平均だけでは足りないかもしれない。」
と感じました。
今回、改めて数字を見ているうちに、その感覚を思い出しました。
平均という一つの数字だけでは、その選手のスタートを十分に表現できていないのではないか。
そんなことを考えるようになりました。
そこで、
「平均以外にも特徴量が必要なんじゃないか。」
という思いが少しずつ強くなっていきました。
スタートは絶対値ではなく、相対的なものだった
平均スタートを見ながら、もう一つ思い出したことがありました。
それは、
「スタートは絶対値ではなく、相対的なものだ。」
ということです。
例えば、他の5艇が0.30前後のスタートだったとします。
その中で0.20なら、一番前へ出る可能性があります。
逆に、全員が0.10前後のスタートだった場合はどうでしょう。
自分も0.10だったとしても、それだけでは特別速いスタートとは言えません。
つまり、スタートは自分だけを見ても評価できず、同じレースを走る他の選手との比較で決まる場面が多いということです。
分析を始める前から何となく分かっていたことでしたが、平均スタートを集計したことで、その感覚を改めて思い出しました。
この頃は、
「平均スタートだけでは、自分が普段感覚で見ていることを表現するのは難しいのかもしれない。」
そんなことを考えていました。
だからといって、平均スタートが役に立たないというわけではありません。
基準となる数字としては十分参考になります。
ただ、それだけでは足りない。
ほかにもスリット隊形に影響している要素があるはずです。
スリット判定AIで予測したいのは、「スタートが速い選手」ではなく、「実際に誰が前へ出るのか」です。
そう考えると、一人だけの数字を見るのではなく、レース全体の中でスタートを考える必要があるのかもしれません。
この頃は、そんなことも考えるようになっていました。
次に気になったのは、スタートの安定性だった
平均スタートを見終わっても、落ち込むことはありませんでした。
もともと平均スタートだけで予想していたわけではありませんし、簡単に答えが見つかるとも思っていなかったからです。
ただ、一つ不安になったことはありました。
自分が普段感覚で見ているものを、本当に数字として表現できる特徴量はあるのだろうか。
その答えは、まだ見つかっていません。
だからこそ、次は別の角度から調べてみようと思いました。
そこで気になったのが、
「スタートの安定性」
です。
毎回ほぼ同じタイミングでスタートできる選手もいれば、大きくばらつく選手もいます。
毎回ほぼ同じタイミングでスタートできる選手なら、平均スタートだけでは見えない特徴を表現できるかもしれません。
そんな仮説を持ちながら、次は標準偏差を調べてみることにしました。
次回予告
今回は、平均スタートを集計して感じたことについて書きました。
基準となる数字は分かりましたが、それだけでは自分が感覚で見ているスタートの特徴を十分に表現できない気がしました。
次回は、スタートのばらつきに着目し、標準偏差を分析してみようと思います。
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前回は、特徴量探索をどのように進めるかを考え、最初の特徴量として平均スタートから調べることにしました。
今回の記事は、その続きとして実際に平均スタートを分析し、そこから感じたことをまとめています。
まだ読んでいない方は、こちらから読むと流れが分かりやすいと思います。
▶ 競艇AI開発日記 第12話|特徴量探しは、平均スタートから始めることにしました
